終わらないイノセンス

ただの日記です

チャンスはたった1回だ

結局買ったシャモ鍋を実家で食べる。
うまっ。

みいこちゃんが「スマホが壊れた」と言ってやってきた。
まぁ、電源を入れ直したら直ったけど。
母も帰るたびに、スマホについて聞いてくる。
ワタシなんて会社にいたら化石か?ぐらいスマホに詳しくないほうだけど、70代のおばちゃんたちよりは、まだ分かるほうらしい。
お役に立てて何よりです。

 

今日は「チャンスはたった1回だ」の話。
オープンしたばかりの某飲食店さんに、とってもおいしい話を持っていった。
飲食店さんにとって、全く損することもなく、お客さんへのPRになる話。

最近よくある、「連絡はインスタのみ」だったので、ある程度企画趣旨を説明して、詳しくは電話か訪問で話させてほしいと書いた。
ところが、ワタシの提案を丁重に断ってきた。
電話や訪問での詳しい説明を聞きもせずにだ。

実はそういう人はよくいる。
オープンしたばかりで自身のポリシーにこだわりすぎて、柔軟な対応ができず、「たった1度のチャンスを逃してしまう人」だ。

テレビも雑誌も、無料で取り上げるのは、オープン直後しかない。
情報過多のこの時代、「オープン」という物珍しさがなくなったら、後からお願いされても無理なのだ。

だから、オープンした店は、相当なことがない限り、無料で取材される話には全部のった方がいい。
「お客さんにいっぱい来られたら困る」とか「帰してしまうのが悪い」なんて思ってはいけない。入れなかった店=すごい人気店ととらえ、お客さんは絶対にまた来る。
そういう人は、オープンから数週間経って、お客さんが減ってきた頃を見計らって来てくれる逆にありがたい客になるのだ。

もちろんそこから先、リピーターをつかめるかは店の味や接客態度などにかかっているのは言うまでもないが、「初来店させるための動機付け」を無料で提供してもらえるチャンスは絶対に逃してはならない。

しかもここでテレビや雑誌に協力しておくと、次も声が掛かる。
別な番組や、他局、別な雑誌と広がっていき、味はさておき「人気店」として認知されていく。
逆に1回断った店に次はない。昨今、テレビや雑誌を作っている人は時間がない。よほどのことでもない限り、「次こそは口説き落として取材したい」なんて、知る人ぞ知る名店でもない限りありえないからだ。

何かあると、キー局がこぞって取材に訪れる八百屋がある。
なぜ、あそこばかり取り上げられるかというと、取材を断らないからだ。
電話1本で、取材のOKが出る店が、どうしても重宝される。

「今どきテレビ?雑誌?古いね。今はSNSだよ」
と言う人にもよく出会うが、あなたのいるSNSの世界が相当狭いことは気づいていない。炎上動画なんてのは拡散するけれど、地方にあるあなたの小さなお店の新メニューは、ほんの数人にしか拡散されてませんよ。
しかも、たくさんの情報の中から「見た」ってだけで、来店動機にはつながりませんよ。

こういう、「たった1回のチャンス」を逃す人は、結局商売がうまくいかなくなる人が多い。
せっかく、テレビと雑誌の取材が入る予定だったのに、「看板の設置が遅れている」という理由だけで断ったあの店、すぐに潰れたなぁ。
「看板付いたらお願いします」って言われたけど、次はもうないんだよ。

今回のお店も、もうちょっと話をしたら企画を受け入れるって言ってくれたかもしれないけれど、「そうですか。分かりました。ありがとうございました」ってことで終わりにした。
残念だけど、この人はそういう星の元に生まれている。

「チャンスはたった1回だ」