終わらないイノセンス

ただの日記です

48歳362日までの話

48歳独身。

ほぼほぼ結婚は諦めているが、外回りに出て「結婚してるの?」と聞かれるたびに、「いえ、まだ〜。探してはいるんですけどね〜」と答えていた。

 

3カ月ほど前、そんな話をしていた居酒屋の女将から「いい人がいるから会ってみない?50歳なんだけど」と連絡があった。

せっかくなのでお会いしてみることにした。

職業は某技術職。
父も同じ技術職、母はその会社の事務という家族経営。

 

話はろくに弾まず。
共通点は大河ドラマ好きくらい。

 

生まれてから家の近所の小・中に進み、高校も同じ町内、奇跡的にその技術を身に付ける専門学校も同じ町内、そして自宅で働くという、50年間、自宅から半径2キロ圏内ぐらいで生きてきた人。

自宅に住み、3食母の飯を食う。

人柄は良いんだろうけど、この生活が居心地が良くて、とても結婚などという荒海に出航するタイプではないと思う。

 

案の定、ラインを交換するものの、連絡は来なかった。

 

2週間ぐらいたって女将からラインが来た。
女将「あれからどう?会ったりしてる?」
私「いえ、すみません。連絡が途絶えてしまいました。私のことがお好みじゃなかったんだと思います」

翌日。

女将「先方に聞いてみたよ。忙しくて連絡できなかったんだって」
(お母さんのご飯、食べてる時間あるのに、連絡する時間がなかったなんて、あるわけねぇ)
女将「すごくシャイなのよ。待ってたって、絶対連絡なんかこないんだから、あなたが誘い出してあげて。お酒飲みましょうって言ったらすぐ来るから」
(50歳のオジさんを、なんであたしがお膳立てしなきゃいけないのよ。しかもお酒飲みましょうって誘ったらすぐ来るってただの呑んべえか。ワタシは酒が得意じゃないんですよ)
私「いやー、連絡が来ないってことは、やはりお好みじゃなかったんですよ。無理強いは悪いですし」
(なんでワタシが気を使って、自虐しなきゃならんのだ)

 

それからしばらく女将から連絡が来ることはなかったが、1カ月前、久しぶりにラインが来た。

 

女将「素敵な人がいるので、ご紹介したいんだけど」

前回のことがあるので、ちょっと面倒だと思ったけれどせっかくの厚意で誘ってくださっているのだからと、再びお会いすることにした。

今度の相手は50歳会社員。

この方も実家住まいだけれど、家から外に働きに行っているし、大学生時代は一人暮らしの経験もあるというので、まぁよろし。

お顔はカッコよくもなく、身長も低めで、モテるタイプではない。
でも、ワタシだってこの年まで独身なのだから、状態はあまりよくないのは分かっている。
なんだかお金の使い方には疑問が残るけれど、これも独身貴族として50年間生きてきたのだからしょうがない。

初回は女将の居酒屋、2回目はカフェで会ってみた。

3回目は私の誕生日の前日に会うことにした。